パラ陸上チャレンジサポート「EDORIKUパラ陸上教室」開催レポート

2022年12月27日

11月26日(土)、スポーツレガシー事業2022年度実施プロジェクトの一つ『パラチャレンジサポート「EDORIKUパラ陸上教室」』が開催されました。(主催:江戸川区)

本教室は、初めて競技用の車いすレーサーに乗る方も安全に楽しく参加できるように、講師の先生方、理学療法士の方、えどがわパラスポアンバサダーの方にご協力をいただき、開催をしています。  

26日(土)の教室は、今回講師を担当した寒河江(さがえ)先生より、開会式の挨拶として「安全に健康に楽しくやりましょう!」とお言葉がありました。

その後、座学として自分を見つめ直す時間がありました。
・なりたい自分、そのためにやること(陸上に限らずOK!)
そして、
・たてた目標にチャレンジした自分をほめてあげてほしい
 もし達成できなかった場合でも、次のチャレンジにつなげてほしい
と、お話いただき、参加者問わず教室に関わった全員が、前向きになれる時間でした。

座学の後は、外に出て全員で準備体操と「体力測定」を行いました。
「体力測定」では
・3分間の10mシャトルラン
・メディシンボール投げ
の2種目を実施。

どちらの種目も数値を記録して、「前回から記録を更新できたかな」とドキドキワクワクの時間でしたね♪

体がぽかぽかになった後は、レーサーに乗り換えて、「30m3本・100m2本」のタイム計測!教室に継続して参加している参加者は、スタートダッシュが上手になっていました!
今回、初めてレーサーに乗った参加者も見事なレーサー捌き!寒河江先生も褒めていらっしゃいました。

最後の実技は2チームに分かれての「対抗リレー」!
誰にバトンパスならぬバトンタッチをするのか、バトンタッチのやり方も確認しました。

リレーなので、勝敗はついてしまいましたが、「最後まで諦めない姿勢」「対戦相手問わず応援する姿」に感動しました!

参加いただいた皆さん、サポートいただいた皆さん、お疲れ様でした!

■参加者インタビュー
小学6年生 大賀 勝翔くん(今年度は4~5回参加) 

Q、パラ陸上教室を通して、成長したこと
A、最初は、レーサーに慣れてなくて、うまく操縦することができなかったです。でも、今年度からは、レーサーに慣れて、いまは100m23秒で走ることができ、上達したと感じています。

Q、教室を通して、他のスポーツなどチャレンジしてみたいことはありますか?
A、テニス・バドミントン・卓球にチャレンジしてみたいです。
いまは、陸上・バスケットボール・水泳を行っています。

この日もバスケットボールの練習終わりで、パラ陸上教室に参加してくれました。疲れも見せず、体力測定では、前回の記録を更新していました!4月からは中学生。競技での飛躍が楽しみです!

■えどがわパラスポアンバサダーインタビュー
品田君子さん(写真の右)

Q、パラスポーツへのサポート活動はどのくらい行ってきましたか?
A、他の部分ではやっていないですが、子供の頃から、障がい者の方がそばにいたり、自分の子供が入院したりということもあり、自然と関わりが多くなっていきました。

Q、心がけていることはありますか?
A、特にはないですが、普通に接触していると壁を作られちゃうことの方が多いのかなと感じているので、友達同士のような関係の方が、スポーツをする上で楽しいと感じています。なので、障がい=その人の個性だと思うので、(心がけていることを意識的に)気にしたことはないです。普通の子と変わらないので、コミュニケーションをとっていて楽しいです。

この日、参加者と一緒に車いすにのって実技に参加した品田さん。
車いすの子に、上から目線で話していても受け入れがたい部分があると思います。大人が小さい子に話すときに目線を合わせるのと一緒で、自分も車いすに乗って一緒に漕いでいた方がお互いに話しやすいし、「頑張れ」って言っても意味があるのかなと感じています。
最初の方は楽しんでもらうことが一番なので、目線は同じ高さがいいなとコミュニケーションをとっています。

Q、みんなの意識が変わるといいなと感じることはありますか?
A、車いすの方は、障がいがあることが分かりやすいですよね。でも車いすの方に対して、日常的に行っていることに、心配しすぎて敢えて言ってしまうと、逆に差別になってしまうと感じるようになりました。自分たちと比べて突っ込むことで、傷つかないといいなと思うので、その境目が難しいとは思います。
パラ陸上教室では、参加者本人に「こうした方がいい?どうしてもらいたい?」と聞きますね。それで、大丈夫な子は「大丈夫!」と返してくれますし、無理な子はお願いされるので、その希望に添うようにサポートしています。

品田さんが、参加者ともフラットにお話をする光景を何度も見ていたので、今回インタビューにご協力いただきました。

来年度も参加者の皆さん・えどがわパラスポアンバサダーの皆さんの素敵な笑顔とともにお会いできることを楽しみにしています♪

■終わりに
東京マラソン財団スポーツレガシー事業へご寄付いただいた皆さま、いつも温かいご支援誠にありがとうございます。
車いす陸上教室として開催をしていた本教室は、障がい者の陸上機会を創出するため、今年度より「パラ陸上チャレンジサポート」と名前を変更して、開催をしてまいりました。
教室を通して、思いっきり陸上を楽しむ姿、競技面で上達する姿・明確な目標設定、そして目標達成に向けて努力する姿、また、年齢を問わずお友達としてであったり、切磋琢磨し合える関係性など、様々な成長を見て、感じることができました。
そして、この教室の参加者が、東京ママラソン財団の事業である東京マラソンファミリーラン、東京レガシーハーフマラソン、東京マラソンとステップを踏んで、陸上にチャレンジしている姿を多くの場面で見ることができたらと願います。
そのためにも、教室の開催に意義を感じ、来年度も支援を継続していきますので、東京マラソン財団スポーツレガシー事業を通して、パラ陸上競技者への応援を何卒よろしくお願いいたします。